BLOG 日記

ボランテ

黒のプリーツが入ったボランテ。
そのまま衣裳の装飾に使えそうなしっかりとした存在感。

長い間預かっていたけど、私が持っていても仕方ないから何かに使って、とモディスタの羽生さんから手渡されました。
いつも生徒たちのバタの製作にご尽力頂いている羽生さん、私自身は実際にお会いするのは今日が初めてでした。
このボランテの本来の持ち主の名前を聞いて驚きます、
17年前の9月に旅立った恩師 故 石沢里実先生のものです。
以前衣裳の裾に付いていたものらしく、一か所、タコンの跡が鮮明に残っています、、
時を越えて、まるでタイムマシンで届けられたかのようなものを手にとり、フラッシュバックのように、彼女の若い日、はつらつと踊る姿が眼に浮かびました。
私は、写真でしか見たことがない光景です。。
今年で4回目を迎える、ソロリサイタル。
その光景を、先生は空からどんな気持ちで見ているのでしょうか。。
このタイミングで、この布を手にし、
感慨深さと同時に、リサイタル前に、里実先生に、ガツンと喝を入れてもらった気分です。。
長い間、このボランテを保管してくださった羽生さん、ありがとうございました。
改めて、私にとってフラメンコを踊ることは、共生していること、自分と共にいてくれる、たくさんの方々の想いと共鳴し合い、生きていく様、そのものなのだと感じます。
リサイタルという、人生の中の一瞬を、これでもかというくらい濃く、熱く、大切に、、
たくさんの想いを、おひとりおひとり、みなさんと共有して、共感して、全力でフラメンコしたいです。



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